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お子様の英語教育はどのようにしていますか?
オンライン英会話やプリスクールなど様々ありますが、歌で英語に触れさせるという方法もあります。
私も英語の童謡が収録されている本をいただき、時々子供に聞かせています。
童謡自体は知っているものばかりでしたが、英語の歌詞を聞いてみると「意外と日本語と違う!」となって面白いです。
今回、『メリーさんの羊』, 『ロンドンばし』の英語歌詞を紹介するとともに、歌詞の内容にまで踏み込んで解説していきたいと思います。
日本語の歌詞や訳し方には諸説あります。
あくまで英語学習の参考の1つとして見ていただければと思います。
- 「メリーさんの羊」「ロンドンばし」の英語歌詞
- 英語歌詞の意味+解説
メリーさんの羊 (Mary Had a Little Lamb)
日本語歌詞
メリーさんのひつじ メェメェひつじ
メリーさんのひつじ まっしろね
どこでもついていく めぇめぇ ついていく
どこでもついていく かわいいわね
あるとき がっこうへ
がっこうへ がっこうへ
あるときがっこうへ ついてきた
生徒が笑った アハハアハハ 生徒が笑った
それをみて
先生はかんかんに おこっておこって
先生はおこって おいだした
メリーさんは困って 困って困って
メリーさんはしくしく なきだした
英語歌詞+解説
Mary had a little lamb,
Little lamb, little lamb,
Mary had a little lamb,
It’s fleece was white as snow.
メリーが子羊飼ってた
ちっちゃな羊 ちっちゃな羊
メリーが子羊飼ってた
羊毛は雪のように白かった
“fleece“は「羊毛」という意味で、日本語でも「フリース」といいますよね。
ただ、日本語で「フリース」と聞くと「羊毛」というよりは「洋服」を指すことが多い気がします。
“white as snow“は「雪のように白い」という意味になるので、「羊毛は雪のように白かった」となります。
And everywhere that Mary went
Mary went, Mary went
Everywhere that Mary went
The lamb was sure to go.
メリーちゃんが行くところ
あっちへと こっちへと
メリーちゃんが行くところ
子羊は後を離れない
“everywhere that Mary went“は直訳で「メリーが行ったところすべての場所は」です。
“sure“は「確実に」という副詞なので、”sure to go“で「確実に行く」
なので “The lamb was sure to go.”は「羊は確実に行った」という意味です。
「メリーが行ったところすべての場所に羊は確実に行った」つまり、「羊たちはメリーについて行った」ということですね。
It followed her to school one day
school one day, school one day,
It followed her to school one day
That was against the rule.
学校行くのもついていく
ついていく ついていく
学校行くのもついていく
本当はいけない決まり
“It followed her to school one day”の”It“は「羊」、”her“は「メリー」を指しています。
なので、「ある日羊はメリーに学校までついていった」という意味です。
“That was against the rule.”の”That“は「羊がメリーに学校までついていくこと」です。
“against“は「~に反対して」「~に対抗して」という意味なので、”against the rule“で「ルールに反対(違反)して」という意味になります。
It made the children laugh and play,
Laugh and play, laugh and play,
It made the children laugh and play,
To see a lamb at school.
学校の生徒はおおはしゃぎ
おおはしゃぎ おおはしゃぎ
学校の生徒はおおはしゃぎ
学校に羊がいるなんて
“It made the children laugh and play”の”it“は「羊がメリーに学校まで来た」ことです。
ここの”make“は『S make O(名詞) C(形容詞)』という構文で「Sが、O=Cにする(させる)」という意味になります。
文法で出てくる文型で言うと第5文型です。
「羊がメリーに学校まで来たことは子供たちを笑わせたり遊ばせた」、つまり「子供たちは羊が来て喜んだ」ということになります。
And so the teacher turned it out,
Turned it out, turned it out,
And so the teacher turned it out,
But it still lingered near.
先生子羊追い立てる
追い立てる 追い立てる
先生子羊追い立てる
でも近くをウロウロ離れない
“turn out“は様々な意味がありますが、ここでは「追い払う」という意味です。
“turned it out”の”it”は「羊」のことなので、「先生は羊を追い払った」となります。
“linger“の意味は「長居する」または「(立ち去りがたくて)ぐずぐずする」です。
“But it still lingered near.”の”it”は「羊」のことなので、「羊はぐずぐずしてまだ近くを離れない」ということですね。
And waited patiently about,
Patiently about, patiently about,
And waited patiently about,
Till Mary did appear.
子羊じっと待っている
待っている 待っている
子羊じっと待っている
メリーちゃんが見えるまで
“patiently“は「辛抱強く」という意味です。
“Till Mary did appear.“「メリーが現れるまで」とつなげて、「メリーが現れるまで辛抱強く羊が待っていた」となります。
“Why does the lamb love Mary so?”
Mary so, Mary so,
“Why does the lamb love Mary so?”
The eager children cried.
何で羊はメリーちゃんがそんなに大好きなの?
何で? どうして?
何で羊はメリーちゃんがそんなに大好きなの?
生徒が声をあげました
“eager”は「熱心な」という意味なので、”eager children”で「元気な子供たち」という感じでしょうか。
“cry“は「泣く」という意味が有名ですが、「叫ぶ」という意味もあります。
ここでは子供たちが泣いているわけではなく、何で羊がメリーを好きなのか声を上げているという状況です。
“Why, Mary loves the lamb, you know.”
Lamb, you know, lamb, you know,
“Why, Mary loves the lamb, you know.”
The teacher then replied.
だってメリーちゃんも羊が大好き
羊が大好き 羊が大好き
だってメリーちゃんも羊が大好き
先生は答えてくれました。
ここの”Why“は「なぜ」ではなく、前の質問(なんで羊がメリーを好きなのか)を受けて、「だって」という訳が自然です。
文末の”you know“にあまり深い意味はないのですが、ここでは「ほら、わかるでしょ?」という感じです。
メリーが羊を大好きだから羊もメリーが大好きなんですね。
補足
日本語歌詞と違って、英語の方はハッピーエンドでいいですよね。
ちなみに、「メリーさんの羊」は人類が初めて録音された音楽だそうです。
蓄音機を発明したエジソンが、そのすごさを記者の前で披露する際に使われた歌だそうですね。
ロンドンばし (London Bridge Is Falling Down)
日本語歌詞
ロンドン橋が 落ちる
落ちる 落ちる
ロンドン橋が 落ちる
さあ どうしましょう
鉄の棒で かけろ
かけろ かけろ
鉄の棒で かけろ
さあ どうしましょう
鉄の棒は 曲がる
曲がる 曲がる
鉄の棒は 曲がる
さあ どうしましょう
金と銀で かけろ
かけろ かけろ
金と銀で かけろ
さあ どうしましょう
金と銀は 盗まれる
盗まれる 盗まれる
金と銀は 盗まれる
さあ どうしましょう
材木で かけろ
かけろ かけろ
材木で かけろ
さあ どうしましょう
材木は 流される
流される 流される
材木は 流される
さあ どうしましょう
石橋 かけろ
かけろ かけろ
石橋 かけろ
さあ どうしましょう
石なら 大じょうぶ
大じょうぶ 大じょうぶ
石なら 大じょうぶ
そう 決めましょう
英語歌詞+解説
London bridge is falling down,
falling down, falling down,
London bridge is falling down,
My fair lady.
ロンドン橋落ちる
落ちる、落ちる
ロンドン橋落ちる
美しいお嬢さん
“London bridge is falling down”の部分は進行形になっているので、”橋が今まさに落ちようとしている“ところです。
どのパートの最後にも出てくる”My fair lady”ですが、直訳では「私の美しいお嬢さん」です。
“My fair lady”が誰を指しているかは諸説あるため、補足に記載しています。
ちなみに、古い歌詞では”falling down”が”broken down”となっています。
Build it up with wood and clay,
Wood and clay, wood and clay,
Build it up with wood and clay,
My fair lady.
木と土で建てよう
木と土で、木と土で
木と土で建てよう
美しいお嬢さん
“Build it up“の”it“は「ロンドン橋」のことです。
落ちてしまったロンドン橋を木と土で建て直そうとしているようですね。
Wood and clay will wash away,
Wash away, wash away,
Wood and clay will wash away,
My fair lady.
木と土じゃ流されちゃう
流されちゃう、流されちゃう
木と土じゃ流されちゃう
美しいお嬢さん
“wash away“は「洗い流す」という意味です。
木と土でロンドン橋を建て直そうとしたんですが、それだと流されてしまうと気づいたようです。
Build it up with bricks and mortar,
Bricks and mortar, bricks and mortar,
Build it up with bricks and mortar,
My fair lady.
レンガとモルタルで建てよう
レンガとモルタル、レンガとモルタル
レンガとモルタルで建てよう
美しいお嬢さん
“mortar“はそのまま「モルタル」という意味です。
モルタルとは、家の壁やレンガ・ブロックの目地(接合部にできる継ぎ目)に使われる建築資材です。
木と土で橋を再建しようとしてダメだったので、今度はレンガとモルタルで建てようとしています。
Bricks and mortar will not stay,
Will not stay, will not stay,
Bricks and mortar will not stay,
My fair lady.
レンガとモルタルじゃ耐えられない
耐えられない、耐えられない
レンガとモルタルじゃ耐えられない
美しいお嬢さん
ここでの”stay“は「滞在する」ではなく「耐える」「持ちこたえる」という意味です。
レンガとモルタルでも、橋は作れないということですね。
Build it up with iron and steel,
Iron and steel, iron and steel,
Build it up with iron and steel,
My fair lady.
鉄とスチールで建てよう
鉄とスチールで、鉄とスチールで
鉄とスチールで建てよう
美しいお嬢さん
“steel“はそのまま「スチール」ですが、”iron“は「鉄」を指します。
日本語で「アイロン」と聞くと服のしわを伸ばすアイロンを想像しますが、実は“iron”はそのアイロンも指します。
また、名詞ではなく動詞で「アイロンをかける」という意味でも使える単語です。
(しわを伸ばす)アイロンが発明された当初は「鉄と熱を使って衣類などを伸ばす」というニュアンスが強いため、“iron“が使われたと言われています。
ちなみに、「スチール」は『炭素が含まれ、純粋な鉄よりも丈夫になった鋼鉄』です。
Iron and steel will bend and bow,
Bend and bow, bend and bow,
Iron and steel will bend and bow,
My fair lady.
鉄とスチールじゃ曲がっちゃう
鉄とスチール、鉄とスチール
鉄とスチールじゃ曲がっちゃう
美しいお嬢さん
“bend”は「曲がる」「曲げる」、“bow“は「おじぎする」「(枝などが)曲がる」と、どちらも屈曲を表す単語です。
違いとしては、以下のようなイメージです。
- bend:何かを曲げたり、方向やコースを変えたり、傾けたりする行為
- bow:主に敬意や挨拶のジェスチャー
“bend“のようがより一般的な用語ですね。
そしてこの二つを並べた表現“bend and bow“は、単に「曲がる」という意味で、ここでは”bow”は”bend”と同じ意味で使われます。
実は現代ではあまり使われない表現みたいです。
ちなみに、”bow”は「弓」という意味もあり、”bend a bow”で「弓を引く」という意味になります。
Build it up with silver and gold,
Silver and gold, silver and gold,
Build it up with silver and gold,
My fair lady.
銀と金で建てよう
銀と金で、銀と金で
銀と金で建てよう
美しいお嬢さん
鉄とスチールでも橋が建て直せなかったので、今度は銀と金で建てようとしています。
お金持ちですね…。
Silver and gold will be stolen away,
Stolen away, stolen away,
Silver and gold will be stolen away,
My fair lady.
銀と金じゃ盗まれちゃう
盗まれちゃう、盗まれちゃう
銀と金じゃ盗まれちゃう
美しいお嬢さん
“steal away“は「~をこっそり盗み去る 」という意味です。
ここでは受動態になっているので、「~をこっそり盗み去られる」ということですね。
単に”steal“だと「~をこっそり盗む」になりますが、“steal away“だと「持ち去ってしまう」という感じでより臨場感が出ますね。
銀と金だと盗まれるので、これまたロンドン橋の再建には向いていないのでしょうか…?
銀と金の耐久性はどうなんでしょう…
Set a man to watch all night,
Watch all night, watch all night,
Set a man to watch all night,
My fair lady.
一晩中見張りを立てよう
一晩中見張り、一晩中見張り
一晩中見張りを立てよう
美しいお嬢さん
ここの”set”は「配置する」という意味です。
日本語でも「セッティングする」と言いますよね
「一晩中見るために男を一人配置する」、つまり「見張りを立てる」ということです。
このパートは前のパート「銀と金で建てようとしているけど、盗まれてしまう」を受けての対策になっています。
いきなりストーリー性が出てきました…!
Suppose the man should fall asleep,
Fall asleep, fall asleep,
Suppose the man should fall asleep?
My fair lady.
見張りは寝てしまう
寝てしまう、寝てしまう
見張りは寝てしまう
美しいお嬢さん
文頭の”Suppose…“は「もし~したら(どうしよう)」という意味で、”What if”と同義です。
なので直訳では「その男が寝落ちしてしまったらどうしよう」となり、つまり「見張りが寝てしまう(どうしよう)」という意味になっています。
Give him a pipe to smoke all night,
Smoke all night, smoke all night,
Give him a pipe to smoke all night,
My fair lady.
見張りにパイプタバコをやって一晩中吸わせよう
一晩中吸わせよう、一晩中吸わせよう
見張りにパイプタバコをやって一晩中吸わせよう
美しいお嬢さん
“Give him a pipe”は「give+人+モノ」の形で「人にモノをあげる」の形なので、「彼にパイプタバコをあげる」です。
文法で言うと第4文型[S+V+O+O]です。
一晩中見張りをつけたいけど、寝てしまうかもしれないからタバコをあげて起きてもらうという算段ですね。
全体のストーリーの流れはこんな感じです。
- ロンドン橋が落ちるから木と土で建てよう
- 木と土だと落ちるからレンガとモルタルで建てよう
- レンガとモルタルだと耐えられないから銀と金で建てよう
- 銀と金だと盗まれてしまうから見張りを立てよう
- 見張りは寝てしまうかもしれないからパイプタバコをあげよう
これで歌が終わっていることを考えると、最終的に建築材料は銀と金で落ち着いたみたいですね。
補足
どのパートの最後にも出てくる”My fair lady“ですが、直訳では「私の美しいお嬢さん」です。
ただこれが誰を指しているのかは諸説あり、
- 聖母マリア
- イングランドの王妃
- 貴族の婦人
など、様々な考察があるようです。
私は「ロンドン橋を立て直そうとしている人の奥さん」説が理解しやすいので好きです。
また、歌が作られた背景を調べてみると、実は平和な話ではなかったり…?(諸説あります)
気になる人は調べてみてください。
まとめ:童謡で英語学習もできる!
いかがでしたでしょうか?
今回は「メリーさんの羊」と「ロンドンばし」を解説しましたが、歌が意外に長いことに驚いたのではないでしょうか。
私はどちらも1番しか知らなかったのでびっくりです。
私は知り合いからこの本をもらい、そこから童謡の英語歌詞を知ってもっと調べてみたいと思いました。
身近な童謡の英語歌詞や背景を調べてみるとおもしろいのでぜひおすすめです。