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英検は従来型(ペーパーテスト)とS-CBT(パソコン)の2種類で受験することができます。
よく「S-CBTの方がおすすめ」と聞きますが、従来型にはメリットが無いのでしょうか?
私は現在準1級を取得しており、これまで英検を従来型とS-CBT両方で受験してきました。
私は準2級と2級はS-CBT、準1級はペーパーテストで合格しています。
過去の経験からその人に合ったおすすめの方法を紹介しますので、従来型とS-CBTで迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
- 従来型(ペーパーテスト)とS-CBT(パソコン)はどっちがおすすめ?
- それぞれのメリット・デメリット
従来型(ペーパーテスト)とS-CBT(パソコン)はどっちがおすすめ?
結論から言うと、「喋る相手が人じゃないとスピーキングできない」という人以外は、基本的にS-CBTの受験がおすすめです。
S-CBTのスピーキング試験は録画された動画の人に向かって喋ります。
従来型にもメリットはありますが、S-CBTのほうがメリットが多く、時間を有効に使えます。
それぞれの方法のメリット・デメリットをこのあと詳しく解説します。
S-CBTのメリット・デメリット
CBT(Computer Based Testing)とは、コンピュータ上で受験できる英検のことです。
従来型とは異なり、4技能(リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング)を1日で測定します。
【メリット】1日分の交通費・手間が省ける
S-CBT方式は1日で4技能(リーディング、ライティング、リスニング、スピーキング)を測定しますが、従来方式だと、1次試験に合格したのち、別日に2次試験(スピーキング)として会場に行く必要があります。
ですので、交通費や往復の時間を考えるとS-CBTの方が効率的です。
【メリット】合否結果が早い
従来型では一次試験の約3週間後に合否発表があり、2次試験のスピーキングテスト(面接試験)はその2~3週間後です。
2次試験の合否発表まで考慮すると、試験を受けてから合否がわかるまで合計2か月です。
一方、英検S-CBTは試験を受けた日から結果発表まで約1ヶ月です。
【メリット】試験日・場所を自分で選べる
S-CBTでは自分で試験会場を選ぶことができます。
また、従来型は試験日が決まっていますが、S-CBTは試験日を自分で決めることができます。
試験の開始時間(午前・午後)も選ぶことができるので、朝弱い人は助かります。
【メリット】リスニングの聞き漏らしがない
S-CBTの場合はヘッドホンを付けてリスニングを実施し、音量も自分の好みに変えられます。
周りがうるさければリスニングする音声を大きくできるので、リスニングの聞き漏らしがありません。
従来型では周囲の音で集中できないこともありますが、S-CBTではそんなこともありません。
【メリット】必ずスピーキングの試験を受けられる
S-CBTの場合は1日に4技能受けるので、スピーキングのテストを必ず受けることができます。
現時点でスピーキングがどれぐらいのレベルなのか判断できるのはいいですよね。
一方従来型では1次試験に合格しないとスピーキングの試験を受けることができません。
スピーキングが合格基準に達してたとしても、リーディング・リスニング・ライティングが合格しないと次回免除にはなりません。
【デメリット】受験級に制限がある
S-CBTでは3級~準1級までが受験可能ですが、1級、4級、5級は従来型しか選択できません。
【デメリット】受験料が高い
英検S-CBTの受験料はペーパーテストよりも割高です。
受験級によって値段の差額が異なり、級が上がるごとに差額は少なくなります。
対象級 | 英検S-CBT 検定料 | 従来の方式 検定料(本会場) |
---|---|---|
準1級 | 9,900円 | 9,800円 |
2級 | 9,000円 | 8,400円 |
準2級 | 8,500円 | 7,900円 |
3級 | 7,200円 | 6,400円 |
試験日は1日ですべて終わるので、交通費を考えるとS-CBTの方がお得になる可能性もあります。
【デメリット】周りのスピーキングの声が聞こえる
S-CBTではすぐ隣や後ろに他の人も受験しているので、どうしても周りのスピーキングの声が聞こえてしまいます。
ヘッドセットをしているからと言って周りの声が完全に遮断されるわけではありません。
中には同じ級を受けていて同じ質問の回答をしている人もいるので、自分の回答が引っ張られるかもしれません。
従来方式(ペーパーテスト)のメリット・デメリット
従来方式は昔からある受験スタイルで、一次試験で3技能(リーディング、ライティング、リスニング)を判定し、通過した受験者のみ、別日で2次試験としてスピーキングテストを実施します。
【メリット】実際のコミュニケーションに近い形でスピーキングを受験できる
S-CBTは人が喋っている動画を見てパソコンに向かって録音する『吹き込み式』です。
もちろん自分が言ったことの回答に対して相手の反応はありませんし、回答時間も明確に決まっています。
一方で従来型は、試験官とFace to Faceで話すため、実際のコミュニケーションに近い形で受験できます。
【メリット】スピーキングの勉強が後回しにできる
従来型は一次試験の通過者のみ、二次試験としてスピーキングテストを実施します。
2日に分かれる手間はありますが、逆に言うと1次試験が合格するまでスピーキングの勉強は後回しで良いということになります。
スピーキングは1次試験合格から2次試験までの2~3週間で十分対策できます。
【メリット】1日の試験時間が少ないため集中力がもつ
従来型は一次試験で3技能(リーディング、ライティング、リスニング)を判定します。
S-CBTと比べてスピーキングのテストが無いため試験時間が短く、集中力が維持しやすいです。
【デメリット】2日分の交通費・会場へ行く時間
試験が2日に分かれるので勉強に充てる時間を管理しやすいとはいえ、やはり2日に分かれるのはデメリットの1つでしょう。
交通費や会場まで行く往復時間が2倍と考えると非効率かもしれません。
【デメリット】試験日・場所を自分で選べない
従来型は年に3回と受験日が決まっており、申し込める期間も決まっています。
好きなタイミングで受けられないのはデメリットの1つでしょう。
また、試験会場は申込時の住所を考慮した試験会場になりますが、会場が必ずしも近いところになるとは限りません。
試験会場が家から遠い場所になることもよくありますよね。
【デメリット】ライティングの効率が悪い
従来型のライティングは当然手書きです。
タイピングに慣れていない人は手書きのほうが早いかもしれませんが、文章の修正はパソコンの方が有利です。
書いている文章の途中に何か単語を追加したり、削除したりするときは以降の文をすべて消して書き直す必要があります。
スペルの字が汚い人は採点にも影響があるかもしれません…笑
まとめ:基本的にはS-CBTがおすすめ!ただ従来型も検討の余地あり
最初に言いましたが、英検の受験方法は基本的にS-CBTの受験がおすすめです。
ただし、スピーキングの勉強を試験前に集中させたかったり、リアルなコミュニケーションでのスピーキングテストをしたいというような人は従来型での受験を検討しても良いかもしれません。
私も準1級では1次試験対策に勉強時間を使いたかったので従来型で受験しました。
それぞれメリットとデメリットを比べて自分に合った方法で受験しましょう!
資格試験の勉強は良い目標にはなりますが、あくまでステップの1つに過ぎません。
それだけに固執しすぎず、自分が楽しみながら続けられる勉強方法を探してみましょう。